西淀病院 診療科・部門【部門】
部門
リハビリテーションとは
「リハビリテーション=機能回復訓練(関節可動域運動や歩行訓練など)」と捉えがちですが、本来リハビリテーションという言葉は、re(再び)+habilis(適する、ふさわしい)から成り立ち、「再び適した状態にすること」を意味しています。WHO(世界保健機関)によれば、「能力低下やその状態を改善し、障害者の社会的統合を達成するための、あらゆる手段を含む」とされており、ひとがその人らしく生きるという、もっと幅広い概念(全人間的復権)があるものです。
今までは、病気、怪我及び加齢などさまざまな原因によって生じた心身の障害に対して、その障害が元の状態に戻るような訓練を行うことだと考えられてきました。しかし現在では、障害を治すだけではなく、障害を持った人が障害を持ったままでも、よりよい人生を送ることができるよう、支援を行っていくことが重要であると考えられています。そのため、医学的な機能訓練はもちろん、必要に応じて、社会(住み慣れた地域、学校・職場等)復帰へ向けた支援や、車いすでの交通機関の利用や片麻痺の方の調理、さらには社会制度の活用など社会生活力を高める支援など総合的に行います。
つまり、リハビリテーションとは単なる機能回復(訓練)ではなく、「人間らしく生きる権利の回復」や「自分らしく生きること」が重要で、そのために行われるすべての活動をいいます。加えて、予防の観点から、日頃から生活に運動を取り入れたりすることも、重要なことであると考えられています。さらには、体の不自由が残っても安心して生活ができるような社会を実現することが必要です。
西淀病院では、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)のようなリハビリテーション専門職だけでなく、医師、看護師、介護福祉士、医療ソーシャルワーカー(MSW)など様々な医療スタッフが関与・連携し、チーム一丸となって患者さんの機能回復、日常生活の自立を図っていますが、ボランティアや家族の方々の支えも大変重要になります。
【理学療法士(PT:Physical Therapist)】
理学療法士は怪我や病気などで身体に障害のある人や、障害の発生が予測される人に対して、日常生活を行う上での基本的動作能力(寝返る、起き上がる、座る、立つ、歩くなど)の回復や維持、および障害の悪化の予防を目的に関わります。そのために、運動療法(関節可動域の拡大、筋力強化、麻痺の回復、痛みの軽減など運動機能に直接働きかける治療法)、物理療法(温熱、電気等の物理的手段を治療目的に利用するもの)、日常生活動作練習(動作練習、歩行練習などの能力向上を目指す治療法)を行います。加えて介助方法のアドバイスや、生活環境調整(家屋評価)などを行い、自立した日常生活が送れるよう支援する専門職です。
【作業療法士(OT:Occupational Therapist)】
作業療法士は怪我や病気などによる身体運動機能の障害に加え、高次脳機能障害(脳の損傷が原因で、言語や記憶、注意、情緒といった認知機能に起こる障害)や、精神機能障害(器質的な障害がなくて、様々な要因による精神に関して異常をもたらす病気)などを主として対象とします。
基本的動作能力、応用的動作能力(食事、トイレ、家事など、日常で必要となる活動)、社会的適応能力(地域活動への参加、就学・就労)などを維持・改善し、「その人らしい」生活の獲得を目指します。さらに将来の生活を見越し、その時の症状にあわせて、こころとからだの基本的な機能改善を援助する(種々の自助具作成、生活環境調整など)とともに、新たな機能低下を予防します。
【言語聴覚士(ST:Speech Therapist)】
言語聴覚士は「話す」「聴く」「食べる」といった機能に課題を抱える人に対して、問題の本質や発現メカニズムを明らかにし、対処法を見出すために、専門的な評価や訓練などを行います。
ことばによるコミュニケーションの問題は、脳卒中後の失語症、聴覚障害、ことばの発達の遅れ、声や発音の障害など多岐に渡り、小児から高齢者まで幅広く現れます。
また、加齢や脳血管障害などが原因で摂食・嚥下(食べる・飲み込む)が困難な人に対して、咀嚼から嚥下までの一連の行為の中で、問題になっている部分を明らかにするために、必要に応じて精密検査(VF検査:バリウムを用いた嚥下検査)を行い、食事形態(食べ物を細かく切る、とろみをつけるなど)や介助方法などを詳しく説明しています。
これらの障害を持つ患者さんは、見た目では障害があると分からないため、周囲から理解されにくいこともあります。言語聴覚士は、そんな患者さんの不安な気持ちに寄り添い、ご本人やご家族とともにその方らしい生活や人生の回復をめざして支援しています。
リハビリテーション スタッフ
回復期リハビリテーション 疾患別割合
回復期リハビリテーション 実績指数
脳血管 66.3(2023年回リハ協会提供中央値+10.4)
運動器 56.4(2023年回リハ協会提供中央値+10.0)
廃用 57.9(2023年回リハ協会提供中央値+16.8)
回復期リハビリテーション 在院日数
脳血管 53.5日(2023年回リハ協会提供平均値-28.8日)
運動器 43.7日(2023年回リハ協会提供平均値-10.5日)
廃用 46.3日(2023年回リハ協会提供平均値-7.3日)
患者様の声
3階病棟入院患者様: | リハビリがとても楽しくできました。療法士さんも看護師さんもたくさん話しを聞いてくれて心強かったです。ありがとうございました。西淀病院に行けば歩けるようにしてくれるという人が沢山います。本当に良くして頂けました。感謝、感謝しかありません。 |
5階病棟入院患者様: | リハビリも早い段階から指導して頂きとても助かりました。 |
6階病棟入院患者様: | リハビリスタッフの方には大変良く指導を受けて回復しました。 |
スタッフ保有資格
- 認定理学療法士(脳卒中、運動器)
- 心不全療養指導士
- 日本糖尿病療養指導士
- 3学会合同呼吸療法認定士
- ICLSコース修了
- 国際PNF協会認定コースレベル4a修了
- MLS(Movement Links Specialist)認定
- Jandaアプローチ修了
- MSIアプローチ修了
- Fascial Manipulation LEVELⅠ・Ⅱ修了
- JBITA Introductory Module Ⅰ・Ⅱ修了
- 福祉住環境コーディネーター2級
- 日本ノルディックフィットネス協会ベーシックインストラクター
- スクエアステップ指導員
リハ体制
PT33人、OT17人、ST8人:2024年5月現在 在籍数
施設基準
- 脳血管疾患等リハビリテーション料Ⅰ
- 運動器リハビリテーション料Ⅰ
- 呼吸器リハビリテーション料Ⅰ
- がん患者リハビリテーション料
勉強会について
科内勉強会月1~2回実施(2023年度実績)。その他職場会議内でのFIM勉強会や外部講習内容の伝達会、症例発表などは随時開催。
HPH活動
スクエアステップ、ノルディックウォーキング、吹田市・摂津市職員に対して頸肩腕症候群や腰痛症に対する運動指導etc
IVES Proを取り入れたリハビリテーション
脳卒中や脊髄損傷などで生じる手・足の運動麻痺に対する新しいリハビリテーション
●IVES Proの仕組み
- 1. 脳からの運動指令
- 2. 運動指令により発生した筋活動電位を読み取る
- 3. 筋活動電位に比例した電気刺激を出力する
筋活動にあわせて電気刺激の強度が変化
筋肉の動きを電気信号として読み取りその動きに応じた電気刺激を筋肉に出力します。一般的な低周波治療器のようにあらかじめ設定した電気刺激を繰り返し出力する仕様とは異なり、随意運動の強弱により出力強度が自動で変化し筋肉の活動をアシストします。
鎮痛・治癒促進まで幅広く対応
感覚神経に電気刺激を与えることにより鎮痛を行います。副作用が少なく非侵襲で鎮痛を行うことができます。
筋電計搭載によるEMGバイオフィードバック治療
EMGモードにて液晶ディスプレイでバイオフィードバック(筋肉の活動度合いを目で見て確認しながら)治療が行えます。
募集要項
【2024年 新卒・既卒採用】 | ||
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募集職種 | 理学療法士(若干名) | |
応募資格 | 2024年3月卒業見込み及び各職種既卒者(各職種の免許をお持ちの方) | |
採用数 | 各職種若干名 | |
初任給 |
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交通費 | 支給規定あり | |
昇給 | 定期昇給 年1回 | |
賞与 | 年2回、3.5ヶ月(2023年度実績) | |
表彰 | 永年勤続5年ごとに休暇、功労金支給あり | |
休日 | 年間休日数104日・特別休暇13日 合計117日 | |
休暇 | 年次有給休暇(初年度10日)、生理休暇、産休・育休制度、子の看護休暇、介護休暇、結婚休暇(10日)、妻の出産休暇、忌引きなど | |
勤務時間 |
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早出 |
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遅出 |
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保険 | 健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険 | |
労働組合 | 有り | |
定年 | 62歳 | |
福利厚生 | 退職金制度、育児休業制度、介護休業制度、共済制度(医療費助成など) | |
独身寮 | なし | |
応募要項 | ||
採用情報 | 履歴書、成績証明書、卒業見込み証明書、職種免許の写し | |
応募期限 | 随時 | |
試験日 | 随時 | |
試験内容 | 面接、簡易試験 ※筆記用具持参 | |
採用通知 | 14日前後、本人へ通知 | |
試験会場 | 西淀病院 | |
問い合わせ先 | お問い合わせ→こちら 又は06-06-6472-1141にてリハビリテーション科まで |