【 story2 】 救急外来 一瞬を見逃さない③
処置だけでは見えないところに思いを寄せて
西淀病院 外来
新人看護師
実習で「ERって面白い」って思って外来行きたいと思ったんです。
でも、うちの外来は、救急外来と総合外来が一緒で、
胃カメラの検査や整形外科の手術もし、
循環器なんかないけど来られることだってあります。
どんな人が来られるか分からないし今必死です。
広い知識が必要なんだなと思います。
そういう中で、「気になる患者さん訪問」もやりました。
行ってと言われて。「えっ私?」みたいな(笑)。
でも、外来に来ているときとの患者さんの雰囲気の違いが見えて興味深かったです。
血圧のお薬を自分で砕いて飲んでいて、
薬の破片があちこちにちょっとずつあるんです。
飲めていないんです。
お金がないとかもあります。
頭が痛いと外来に夜間で来られる方もいます。
症状だけを見て処置しているだけでは見えないこともあります。
心の病を持っていたり、生活習慣がバラバラだったり、
実際この人は家でちゃんとできるのか、
それが治療に正しく向かっているか。
そんな問題意識やコミュニケーションがなかったら、
そこを素通りしちゃいますよね。きっと。
踏み込んでいかなあかんけど、難しいなって思います。
「大丈夫?」「心配事ない?」 一言を大事にしたい毎日です。
― story2 完 ―