医療の質(QI)
QI(Quality
Indicator)とは、医療の質を測る指標のことで、標準医療が実施されている度合いを数値で表す(見える化)取り組みです。自分たちの医療活動を、QIを通して経時的に見たり、他の医療機関と比べたりすることで客観的に評価します。さらに、病院として有用と思われる指標を設定し評価・改善に取り組むこと(PDCAサイクルを回す)を目標としています。
全日本民主医療機関連合会(全日本民医連)は、2010年から「医療の質の向上・公開推進事業」を開始しました。当院でも2011年からこの取り組みに参加しています。
基本データ(2024年)





指標49)救急車受け入れ割合
【指標の意義】
救急車受け入れ割合は、救急隊からの搬送の要請に対して、どれだけの救急車の受け入れが出来たかを示す指標で、各病院の救急診療を評価する指標となります。地域医療への貢献を示す指標にもなります。

分母 : 救急車要請数
分子 : 救急車受け入れ数
単位 : %
指標54A)紹介患者率 指標54B 逆紹介患者率
【指標の意義】
他の医療機関との連携、機能分化を促すための指標です。

指標54A分母:一ヶ月間の初診患者数(地域医療支援病院の紹介率・逆紹介率の初診患者数の算出方法による)
指標54A分子:開設者と直接関係のない他の病院又は診療所から紹介状により紹介された一ヶ月間の患者数

指標54B分母:一ヶ月間の初診患者数(地域医療支援病院の紹介率・逆紹介率の初診患者数の算出方法による)
指標54B分子:開設者と直接関係のない他の病院又は診療所への一ヶ月間の紹介患者数
紹介率とは、初診患者に対し、他の医療機関から紹介されて来院された患者の割合です。逆紹介率とは、初診患者に対し、他の医療機関へ紹介した患者の割合です。これらの指標が高い医療機関は、地域の医療機関と密に連携が取れていることを表し、各患者の病状に応じた医療の提供に貢献していると考えられます。
指標4A : 入院早期の栄養ケアアセスメント実施割合(急性期病棟)
【指標の意義】
入院後早期に低栄養リスクを評価し、適切な介入をすることで、在院日数の短縮、予後改善につながります。

分母 : 当該月の65歳以上退院患者数(急性期病棟)
分子 : 入院3日目までに栄養ケアアセスメント行われたことがカルテに記載された患者数(急性期病棟)
指標4B : 入院早期の栄養ケアアセスメント実施割合
【指標の意義】
入院後早期に低栄養リスクを評価し、適切な介入をすることで、在院日数の短縮、予後改善につながります。

分母 : 当該月の65 歳以上退院患者数(急性期以外の病棟)
分子 : 入院7日目までに栄養ケアアセスメント行われたことがカルテに記載された患者数(急性期以外の病棟)
指標5(厚) : 褥瘡発生率
【指標の意義】
褥瘡予防対策は、提供されるべき医療の重要な項目であり、栄養管理、ケアの質評価にかかわります。また患者のQOLの低下により、在院日数の長期化や医療費の増大につながります。

分母 : 同日入退院患者または褥瘡持込患者または調査月間以前の院内新規褥瘡発生患者を除く入院患者延べ数
分子 : d2(真皮までの損傷)以上の院内新規褥瘡発生患者数
指標1.C.1-A 転倒・転落発生率 入院患者の転倒・転落発生率
【指標の意義】
転倒・転落を予防し、外傷を軽減するための指標です。
特に、治療が必要な患者を把握していきます。転倒・転落を予防し、発生時の損傷を軽減します。転倒・転落発生率は、集計期間中における延入院患者数の中で、転倒・転落が発生した件数を1,000人あたりの比率で示しています。

分母 :入院患者延べ数(24時在院患者+退院患者数の合計)
分子 : 報告のあった入院患者の転倒・転落件数
指標13 : アルコール手洗い洗剤使用割合
【指標の意義】
感染対策の基本である手指衛生を、順守する目安とします。3か月ごとに調査します。

分母:入院患者延べ数(24時在院患者+退院患者数の合計)
分子 : 【3ヶ月】使用量(払い出し量)(ml単位)
指標57B : 医療保険適用病床における抑制割合
【指標の意義】
患者をひもや抑制帯などでベッドや車いすに固定する「身体拘束」は、大きな制限となり、体に悪影響を及ぼすことがあります。そのため、安易に身体拘束を行うのではなく、まず他に方法がないかを十分に検討し、治療上どうしても必要な場合に限って実施しています。また、やむを得ず行った場合も早期に解除できるよう努力を続けています。

分母 :入院患者延べ数(24時在院患者+退院患者数の合計)
分子 : 身体抑制を実施した延べ日数(6歳以下およびセンサーマットを除く)
患者満足度・職員やりがい度活用支援プログラム
当院は、2019年度より日本医療機能評価機構の「患者満足度・職員やりがい度活用支援プログラム」に参加しています。各項目は5点満点で、それぞれの平均点をグラフにしています。また、これらの結果をもとに、院内での改善活動にもつなげています。
職員やりがい度調査
西淀病院年度比較
●2023年度
実施期間:2023年10月24日~2023年11月30日 回答率:80.4%
●2024年度
実施期間:2024年10月28日~2024年12月5日 回答率:83.7%

全国平均との比較
データ登録日:2024-07-01~2025-01-10(対象施設数=294)

概ね各項目で全国平均を上回っています。「医療介護の質」に関しては独自で追加調査を実施し、そこから「施設・療養環境」と「接遇」が課題に挙がり対策に取り組みました。具体的には「接遇研修の実施」、「売店の設置」を実施しました。
外来患者満足度
2024年度 西淀病院
実施期間:2024年10月20日~2024年11月1日
回答件数:58件


全国平均との比較
データ登録日:2024-07-01~2025-01-10(対象施設数=264)

概ね各項目で全国平均を上回っています。特に「診察までの待ち時間」や「診察時間」は大きく上回っており、「痛みや症状を和らげる対応」「総合評価(西淀病院を勧めるか?)」が課題です。
入院患者満足度
2024年度 西淀病院
実施期間:2024年4月1日~2025年3月31日
回答数:348件

全国平均との比較
データ登録日:2024-07-01~2025-01-10(対象施設数=261)

全項目で全国平均を下回っています。職員全員の接遇力向上のために、接遇研修にも取り組み始めました。建物の劣化はありますが、定期的なラウンドを実施し、対応できる部分から修繕もしています。





