第11回 西淀病院喘息学習会
日時:2018年3月17日(土) 14時~16時
場所:西淀病院医局会議室
参加者22名と今回も盛況で資料が足りないくらいでした。HPを見て参加される方も7名いました。たくさん参加いただきありがとうございました。
報告者 大野啓文
主な内容
(①-④は講師 大野啓文医師 ⑤⑥は今回から新しく講師をしてくれることになったあおぞら薬局の各務洋平薬剤師です)
① 喘息とCOPDのオーバラップ(合併した病態をACOと呼びます)の話
高齢者の喘息で喫煙歴のある方にCOPD(肺気腫)の合併された方が多くACO(エイコ) と呼ぶことになりました。スピリーバなど抗コリン剤などが使われています。
② 腸内細菌とアレルギー
畳20畳の表面積を持つ腸と腸表面にある1000種類100兆個の腸内細菌が人間の免疫に大きくかかわり、アレルギーとも大きくかかわってきています。免疫を調節するTレグ細胞が重要です。免疫を改善する腸内細菌を増やすための食事には日本食がよいそうです。
③ 好酸球が引き起こす喘息以外の病気
最近わかってきた好酸球性食道炎(逆流性食道炎の薬では半数しか治らず、ステロイドが有効な食道炎)、ステロイド長期使用となりやすい好酸球性胃腸炎、通常の抗生物質の内服では治りにくく嗅覚障害が起こるのが特徴の好酸球性副鼻腔炎(吸入ステロイドの鼻呼出の有効性の説明も)、難聴になりやすい好酸球性中耳炎など好酸球が関わっている疾患の概要をお話しました。
④ アンガーマネージメントpart 2
前回に続き2回目。価値観が時代や社会の変化で変化していきその価値観の違いが怒りの原因になっていくこと。車の運転時は怒りが起こりやすく要注意であること。怒りのコントロールする方法の紹介もしました。
⑤ 吸入薬のポイント
エアゾール製剤とドライパウダー製剤の違いとその吸入方法の違いを説明。特にエアゾール製剤の吸入が本当にゆっくり吸えているかがポイントであるとして実演しました。
⑥喘息発作予防のための一口メモ
1)食事の注意点
アレルギーの起こしやすい食物、喘息予防に効果のある食物の紹介
2)お風呂の入り方
①お風呂はこまめに掃除して入浴後は換気扇を ②リラックスしすぎない40-42度のお風呂に入り、湯船に入っているのは5分以内に ③体を冷やさない④ 水分補給
3)マスクの正しい使い方
マスクの種類やマスクの使い方間違い例の紹介などしました。
感想文より
- いつもありがとうございます。本当に聞きたい内容で、大変勉強になりました。今後、色んなことに注意して初心に戻り、気をつけたいと思います。
- 久しぶりに勉強させていただきとても良かった。これからの生活にカツを入れてもらった感じです、ありがとうございました。
- アンガーマネジメントのお話おもしろく参考になりました。実例も楽しかったです。
- 学習会これからも続けてください。会費・参加費を取っても良いと思います。
- 先生が親しみやすい人で安心しました。
- 免疫細胞について学べてよかったと思います。
- アサーションという言葉、初めて知りました。(注:怒りをコントロールする相手も自分 も大切にした自己表現法)
- 近所に重度の喘息の方がいるので誘って出席しようと思います。
新スタッフ紹介:各務(カカム)さん
「あおぞら薬局の各務洋平です。2017年8月から呼吸器担当となり、病気や吸入器のことなど少しずつ勉強しています。まだまだ分からないことがいっぱいですが、頑張りますのでよろしくお願いします。」
今後の予定
第12回西淀病院喘息学習会
日時:2018年10月27日(土)14時~
場所:西淀病院2階医局会議室(詳細は決まり次第掲載します)
お問い合わせは西淀病院医局 電話:06-6472-1141 FAX:06-6474-7685
<お問い合せ先>
西淀病院 医局宛て
〒555-0024 大阪市西淀川区野里3-5-22
電話:06-6472-1141 FAX:06-6474-7685